こんにちは。愛知県岡崎市の元システムエンジニア さくらです。今回は、プログラミング学習の目的「小学生からはじめるロジカルシンキング」について説明していきます。

ロジカルシンキングって聞きなれない言葉ですが、「論理的思考」というに意味になります。
小学校でプログラミング学習が必修化
2020年から、小学校ではプログラミング学習が必修化されます。親御さんの中には、プログラミング学習と言われても、プログラミング自体を良く知らない方もたくさんいらっしゃるかと思います。そこで、子供がプログラミング学習を始めるなら、是非、親御さんにもプログラミング学習について理解して頂きたいと思っています。
プログラミング学習の目的とは
ちなみに、国がプログラミング学習を推奨する目的を皆さんご存知でしょうか。
国の目的は「未来の子供達にロジカルシンキング(=論理的思考)を身に着けさせるため」と言われています。このロジカルシンキングを身に付ける教材として選んだのが、”プログラミング” ということです。
プログラミング学習とは、子供たちに、コンピュータに意図した処理を行うよう指示することができるということを体験させながら、将来どのような職業に就くとしても、時代を超えて普遍的に求められる力としての「論理的思考」を育むことであり、プログラミング自体(コーティング)を覚えることは目的としていません。
ロジカルシンキングとは
ロジカルシンキングとは、logical=論理的+thinking=思考となり、和訳すると”論理的思考”となります。「論理的思考!?」と言われても、なかなかピンとこない人も多いかと思います。要するに、論理的思考とは、思考法の1つであり、その特徴は、筋道を立てて考えることになります。
論理的思考を身に付けることで、分かりやすく説得力のある伝え方を相手にすることができます。自分の考えを相手に分かりやすく伝えることは、現代社会において重要なスキルの一つだと言えます。
ロジカルシンキングの基礎となる考え方
先ほど、ロジカルシンキングは思考法だとお伝えしました。そこで、ロジカルシンキングの基礎とも言える「概念を形成する力」を最初に説明します。その後、「帰納法」についても説明していきたいと思います。
概念を形成する力
概念とは、「物事に共通している特徴、その考え」という意味になります。具体的には、犬は足が4本あり、しっぽがあり、髭があり、ワンとなく、などの特徴を捉えて、我々は「それが犬である」と認識している訳で、犬の概念を持っていれば、柴犬を初めて見た人でも、ダックスを初めて見た人でも、それが犬であるとわかるわけです。
では、この概念を形成する力を育む方法として、例題を1つ出したいと思います。
例. 次の5つの動物がいます。共通する事柄を2つ以上挙げてください。
- ウマ
- ヒツジ
- ウシ
- キリン
- カバ
【回答例】四足歩行の動物である、草食動物である
これは、5種類の動物を対象にして、「四足歩行の動物である」、「草食動物である」といった共通点を見出したこと=概念を形成する)ということになります。
人によっては、「動物園にいる動物」と答えた人もいるかもしれません。このように、他人には気づかない発見ができる能力を磨くことで、より多くの可能性を見出すことができると言えます。
このような問題を反復継続して解くことで、「物事に共通している特徴を見出す力」が自然と育ち、結果的にロジカルシンキングの基礎が身に付きます。
帰納法
帰納法とは、自分の経験したこと(=条件)から、ある事実を推論することになります。いくつかの結果があり、そこの結果から結論を導いていきます。では、どのようにして帰納法を身に付けていくか、例題を1つ出題したいと思います。
例. 次の3つの前提から、ある動物を当ててください。
- 四足歩行の動物です。
- しっぽと髭があります。
- 魚が大好物です。
【回答例】猫
但し、上記の条件であれば、魚が好きな犬もいますし、もしかしたら、ライオンも大好物かもしれません。このように場合には、条件を付け出し、猫であることを高めていきます。例えば、「ニャーニューと鳴く」「大人になっても30~40cmの大きさ」とを付け加えることで、猫だと断定できるようになります。
このような問題を反復継続して解くことで、結論と条件の因果関係を理解し、筋道を立てた説明ができるようになります。
論理的な思考力を身に付けると反抗期になる!?
ここで、親御さんに知っておいて欲しいことがあります。子供は、小学校高学年から中学校において反抗期を迎えます。そして、最近では小学校低学年で起こる「中間反抗期」も注目されています。中間反抗期の特徴を言うと、「屁理屈・口答え・言い訳など」が多くなることです。そして、これは論理的な思考力と言葉による表現力がついてきたことで可能になっているのです。
ロジカルシンキングを学び始めると、屁理屈など多くなる子が見受けられます。これは論理的な思考力がついてきた証拠だと考え、親御さんは寛容な気持ちで子供の成長を見守って頂きたいと思います。
親が「靴を履くのが遅い。早くしなさい」と言ったのに対し、お子さんが「何時何分までに履かないと決まってないんだから、勝手に遅いって決めないでよ」と言い返したお子さんがいました。これは、立派な論理的な意見だと言えますが、言われた方としてはやっぱり腹が立ちますが・・・。
「小学生からはじめるロジカルシンキング」について、最後に
ロジカルシンキングとは大人になる段階で誰でも自然に学んでいた”思考法”だと言えます。この思考法をもっと掘り下げ、もっと学べる教材として選ばれたのが、”プログラミング” になります。
皆さんも是非、プログラミングを通してロジカルシンキングを身に付けてください。
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